2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年の書籍、漫画、テレビ、ラジオ、演劇など

会社を辞めてから3か月が経った。フリーになってから依頼のあった仕事をほぼ全部受けたこともあり「睡眠時間は削らないほうがいい」ということを身をもって思い知った。先月は夢の中でも原稿を書いていた。 日記を書くのも3か月ぶりになってしまった。11月の…

2019年9月23日

9月13日、28歳になった。当日は会社の数人と飲みに出かけた。 28歳時点の自分は想像していたよりもずいぶんマシ、というか数年前の予想と比べるとなかなか上出来だ。大学4年次と大学院の2年次、二度にわたって新卒の就職活動を投げ出しているので「仕事をし…

2019年9月3日

柄の折れたビニール傘が植え込みに捨てられていた。透明のしゃぼん玉が宙に舞い、ふわふわと風に乗って飛ぶ。 目の前まで飛んできたそれを人さし指で払うと、ハーフパンツの裾に液体が落ちてちいさな染みになった。 埼玉県に引っ越してから、夏になると実家…

2019年8月17日

アパートの前のコンクリートに打ち水の跡が残っている。路地の曲がり角でセミがひっくり返って死んでいた。 日曜の昼、34℃。商店街の外れの定食屋でとんかつ定食を注文すると、厨房の中から「20分くらいかかるけど大丈夫ですか?」とぶっきらぼうな声が飛ん…

2019年8月1日

エドワード・ヤン監督『牯嶺街少年殺人事件』がNetflixで配信が始まった。すごい。学生のときにNetflixがあったら授業に出ずにずっと自宅で見ていたと思う。今の学生がうらやましい。当時は新宿や中野のTSUTAYAでひたすら映画を漁っていたのだけど、そういう…

2019年7月7日

梅雨入りと同時に激しく体調を崩し、5日ほど寝込んでいた。昔からとにかく低気圧に弱いのだけど、年々ひどくなっている気がする。梅雨は本当にだめだ。高熱を出したせいで久々に人と会う予定がすべてキャンセルになり、いよいよ孤独な気分に。50になる前にあ…

2019年6月18日

球体Sとの祝福すべきコミュニケーション ぬめった肌がギラギラと鈍い光を放ち、死んだ魚のような臭いがするがおそらくそれは魚ではない。その大きな丸い塊はずっと小刻み震えていて、そのたびに濁った液体がポタポタと落ちる。無造作に伸びた緑色の体毛は沼…

2019年5月26日

「でも……でも私、イケメンじゃないとダメなの!」 (うめざわしゅん『善き人のためのクシーノ』) 「非リア充」による独裁国家が、ルッキズムの撤廃のためにイケメンと美女の優位性をとことん弾圧する。自由恋愛が禁じられたディストピア。体制側でリア充の…

2019年4月21日

商店街の角の喫茶店が潰れた。先月まで普通に営業していたのだけど、3日前に前を通ったら店内の什器やインテリアがすべて運び出されていて、ガラスの向こうにコンクリートむき出しの空間が広がっていた。笹塚には深夜に開いている飲食店が少ない。仕事帰りの…

2019年3月26日

ソフィ・カル展「Parce que(なぜなら)」(ギャラリー小柳)。木箱にかけられた布に刺繍が施され、めくると写真が見える仕掛けになっている。「テキスト→写真」という順序が明確に規定される形式で、それは彼女が写真を撮る行為とそのままリンクしている。…

2019年3月13日

土曜、明け方、救急車の音で目がさめる。遠い昔の夢を見ていた。昨日の夜に飲んだペットボトルのサイダーに口をつけると、すっかり炭酸が抜けていて、ベッタリと甘い匂いが鼻をつく。隣の部屋から朝のニュース番組の音がする。資源ゴミの回収日。カーテンの…

2019年2月28日

駅にたくさん人がいる。京王線に乗って中吊り広告を見上げる。おれは政治家の顔をあまり知らない。メガネをかけた男子高校生が英単語ノートを開いている。隣にいる背の低い女子高校生が、LINEで友達にメッセージを送っている。受験の日の朝。2010年の2月、早…

2019年1月30日

年明けから体調を崩して死にかけのカエルのような声をあげてソファーの上で寝返りを打っているところにアパートの更新の通知が届く。12万6000円。わずかばかりの貯金が底をつき、ひとまず契約してからほとんど観ていなかったhuluを解約する。焼け石に水。重…